病理診断は厚生労働省の通達により「医行為」とされました。従って、検査センターでは「病理診断」は出来ないとされています。2008年4月に「病理診断科」が標榜医療機関として認定され、「病理診断科」が診療報酬として設定されました。病理診断科を標榜している医療機関が医療行為である「病理診断」を行うことができる唯一の施設です。当院は病理診断科として、病理診断診断書・報告書の作成に取り組んでいます。医師が治療をするにあたり、また患者様が治療を受ける際に絶対に必要となるのが人体組織の病理診断です。多くの場合病理診断が最終診断となりますので、治療法の選択の分岐点に立つという意味で重要な役目を担っています。病理診断では直接患者様とは接しませんが、病理診断の向こう側に患者様がいるという思いで日々仕事しています。保険医療機関相互の連携も重視して、病理診断から治療までを地域で担っていくことを目指して、病理診断科の意義を当院から皆様に発信していきたいと思っております。

SPC病理診断科 院長 近藤 信夫

(病理診断専門医 第1359号)